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配信日:2023/08/01
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.88
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.88
令和5(2023)年8月1日
(本メールマガジンは毎月1回1日に配信しています)

【もくじ】
1) 今月のチェックリスト
:自分に似合った行動で地域に協力
2) 時事/用語解説
 :不適切保育の全国実態調査公表を考える(1)
3) 会員リレーコラム
 :安心感への一歩
4) お知らせ
 :第44回全国福祉施設士セミナーの開催(9月4日−5日)
  
*本号本文は約3,030文字です。

▼―――――――――
1) 今月のチェックリスト

 「自分に似合った行動で地域に協力」

 □地域福祉向上のため、積極的にその役割を果たしていますか

 【解説】
 本会会員が遵守すべき基本的な行動を定める「倫理網領」が設けられている。
その中で、3「福祉施設士は地域福祉向上のため、積極的にその役割を果たす」とある。
当法人の基本理念「キリスト教精神に則り、隣人愛をもって社会に参加する」、
使命「地域社会に貢献し、明るい未来を創造する」、VISION[地域のヒカリとなり、
福祉のヒカリとなる]と同じ方向であると思われる。
「福祉施設士行動原則〜6つの姿勢と12の行動〜」の中から〈「法人・施設がある地域」
に対して〉「5.地域への姿勢」の行動9「地域の福祉課題に積極的に取り組む」について
の実践を述べたいと思う。
 地域の福祉施設士である私は、自身の専門分野である児童発達支援事業でアドバイザー
として地域と関わっている。地域の社会資源を知り、小規模の法人との連携を始めた。
特に地域を基盤としたり、ソーシャルサポートネットワークづくりをしっかりと行って
いたりする相談支援専門員との連携は、多くの情報を得ることができる。
 ここ数年、児童発達支援事業が急増(多種企業の参入)したこと
により利用者が選べる立場となり、施設側は選ばれる立場となったため、
質のより良いサービスへの向上に努めなければならない。すぐ閉所してしまう施設も多い。
困るのは利用者である。施設のための利用者?誰のための施設?が問われている。
 同じ地域にある同種法人の施設が閉所しないため(特に、開所時より関わりを持った施設
にはその都度出向き、相談を受け専門的な支援方法やサービス向上についての助言に積極的
に取り組んでいる。自身の経験と専門的知識を伝えることによって少しでも施設の力になり、
それが地域の利用者の役に立てればと思う。なによりも自身の学びであり、福祉施設士を
知ってもらう機会でもある。
 先日、初回の監査を前に相談があり、施設に出向き監査の内容を説明し、内部監査の助言をした。
無事に終わったと報告を受け、ともに喜んだ。
 まだまだ福祉施設士としては経験不足である。いま私にできることを行動に移すのみである。
今後はコロナ禍で中止になってきた「地域近隣の児童発達支援事業所(約20カ所)との交流会と
学習会を再開催したいと考えている。

 ※ソーシャルサポートネットワークとは、福祉課題や社会生活上のさまざまな問題に対して
地域住民や地域自治組織と福祉の関係機関や施設などの専門職が個人や組織を問われず協力し
合って解決にあたるネットワークのこと。

 【海なし県の栃木より、今が旬】
 なかがわの清流ぞいにある「黒羽やな」(栃木県大田原市)では6月〜10月まで美味しい
川魚あゆが「さしみ」「天ぷら」特にその場での塩焼きは、頭からしっぽまでかぶりつけ最高です。
ぜひ、栃木県にお越しいただき、ご賞味ください。

(執筆:広報委員 栃木県 辻元 るみ子 No.5693)

▼―――――――――
2) 時事/用語解説

  「不適切保育の全国実態調査公表を考える(1)」

 静岡県の保育施設での虐待が疑われる「不適切保育」から全国的に「不適切な保育」が問題
とされており、その対応と「安心して受けられる保育」が求められている。
 こども家庭庁は、自治体や保育施設に対して行った調査結果を公表した。調査結果から
「不適切な保育」の捉え方にばらつきがある可能性が浮かび上がった。考え方を明確にした
ガイドラインを策定し、将来的に児童福祉法を改正、保育施設での職員による虐待などへの対応
を新たに規定する方針で、保育現場に対して、虐待の未然防止に向けた業務負担の軽減や巡回支援
の強化についても周知すると言う。
 2021(令和3)年に作成された「不適切な保育の未然防止についての手引き」では、保育所
保育指針に示す「子どもの人権・人格の尊重の観点に照らし、改善を要すると判断される行為」
であるとし、全国保育士会の「保育所・認定こども園等における人権擁護のためのセルフチェック
リスト〜『子どもを尊重する保育』のために〜」を参考に、(1)こども一人一人の人格を尊重し
ない関り、(2)物事を強要するような関り・脅迫的な言葉掛け、(3)罰を与える・乱暴な関り、
(4)一人一人のこどもの育ちや家庭環境を考慮しない関り、(5)差別的な関り、の5つの
カテゴリーを不適切な保育と同じものであると見なしてきた。
 2022(令和4)年4月〜12月の間で集計した今回の実態調査ではこの5つのカテゴリーに該当する
不適切な保育について尋ねた。
 人権擁護の観点から具体的事例のガイドラインの明記はされておらず改訂で追補していく考えが
示された。人権擁護の観点から関わりを行ったという回答は、49.1%を占め、「物事を強要する
ような関り・脅迫的な言葉かけ」の具体例があげられている。

次号に続く

(執筆:広報委員 新潟県 大澤 澄男(No.1030))

▼―――――――――
3) 会員リレーコラム

 「安心感への一歩」

当施設は市内を一望できる小高い丘の上にある介護施設です。夏は市内で行われる花火大会なども
よく見ることができます。このように景観は大変良いのですが、そのような立地環境にあるため
10年前より土砂災害の被災想定区域に色分けされました。地球温暖化のためか線状降水帯による
集中豪雨も年々発生頻度が増えており、複数の事業所を抱えているため移転もできかねる中、
大雨警報が発令されるたびに不安感だけが増していました。そのような中、擁壁の設置が効果的
であると知り、その設置計画に取り掛かりました。
しかし、公共事業並みの費用となり容易には取り掛かれませんでした。2020(令和2)年度より
国の災害防止の補助金制度が新設されたため申請をした所、幸いにも認可を受けることができました。
8月完成を目途に4月から工事に取り掛かり、建物と山の間に長さ70m高さ5mの擁壁が着々と建築
されています。
 ひとまずご利用者にも安心していただけると思いますが、災害は地震や豪雪などもあるため
まだまだ油断はできませんが、安心への一歩になったと感じています。

(執筆:福井県 田中 淳さん(No.5394))

→次回は 宮崎県 國友 弾さん(No.4841)の予定です。

4) お知らせ

 「第44回全国福祉施設士セミナーの開催(9月4日−5日)」
 
 令和5年9月4日(月)−5日(火)全社協灘尾ホールにて(オンライン参加可)、
第44回全国福祉施設士セミナーを開催します。
全国の福祉施設士が一堂に会して、意見交換を行う場です。申込み〆切は8月28日です。
お早めにお申込みください。
詳しくは、本会ホームページ、
http://www.dswi-sisetusi.gr.jp/をご参照ください

…―‥―・―――――
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