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配信日:2023/01/01
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.81
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.81
令和5(2023)年1月1日
(本メールマガジンは毎月1回1日に配信しています)

【もくじ】
1) 今月のチェックリスト
 :組織マネジメント力向上への決意を新たに!!
2) 時事/用語解説
 :新年にあたり「福祉施設士」として考えること
3) 会員リレーコラム
 :冬の風物詩
4) 事務局よりお知らせ
:令和4年度施設長実学講座(第5回)「施設におけるリスクマネジメントの実践」
 (オンライン研修)のご案内

*本号本文は約4,000文字です。

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1) 今月のチェックリスト
 「組織マネジメント力向上への決意を新たに!!」

□感染症予防対策についてのマニュアルの確認をする
□事業主(管理者)はハラスメント(パワハラ)の義務化の確認をする
□管理者(施設長)のマネジメント力を確認する

【解説】変化する時代への対応とは↓
・新しい年が始まりました。感染症関係では、新型コロナ問題(ワクチン接種でも再感染等)、
 インフルエンザ予防対策問題。昨年4月から施行された「ハラスメント対策の義務化」、それ
 に加えて「地域社会に果たす施設の役割」など、これからの社会課題(目標:どういう人も地域
 の中で安心して自分らしく生きていくこと)に取り組んでいく施設(法人)の力量が問われ、正に
 地域の中の「施設力」・「施設の質の向上」が主題となってきます。「変化の時代」に対応し
 ていくためには、行政はもちろん、社会福祉法人、住民を主体に活躍する各専門職の団体や地
 域社会の自治会等との連携が必須になります。誰もが生きがいのある幸せな地域になるような
 基盤づくりを願っているからです。
・特に、公的資金で運営されている(行政や)福祉施設では、それに見合った「お手本」を示し、
 組織ぐるみで一致した合意の下での「理念・基本方針・行動規範」の実現が求められます。
・そのためには、古い格言「事業は人なり」を中心に据え、現場のOJTを踏まえ、日々の実践か
 ら互いに人間力を磨くこと(世代間の共通目標)を期待したいものだと思います。
◆稲盛和夫のOFFICIAL SITE(経営の原点→6つの精進)↓
https://www.kyocera.co.jp/inamori/management/
●――――

□感染症予防対策についてのマニュアルの確認をする
・適切な新型コロナウイルス対策を考えるにあたっては、まず現時点で立証されている感染経路
 を把握しておくこと。従来からの「飛沫感染」「接触感染」の防止に続いて、第8波は「エア
 ゾル感染」もわかってきていますので、マスク着用はもちろんのこと、冬の間も「室内の換気」
 を徹底するような工夫が必要です。第8波を抑制するカギは新変異種の特徴を踏まえた、常に
 挑戦する私たちの日々の感染対策にあるといえるでしょう。
・日々、刻々と変わる情報収集に注力し、組織一体となったベクトルを共有しましょう。
◆NHK 特設サイト新型コロナ ↓
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/
●――――

□事業主(管理者)はハラスメント(パワハラ)対策の義務化の確認をする
・「働き方改革」の一環として法制化されたパワハラ対策の義務化は、「職場で行われる優越的
 関係を背景とした言動」、「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」、「労働者の就業環境
 が害される」ことのないよう「相談」に応じ、適切に対応するために「必要な体制の整備その
 他の雇用管理上必要な措置」を講じなければならない、ということになります。
・パワハラ防止措置の義務化には「周知・啓発(研修の実施等)」「相談体制の整備(相談窓口
 の設置等)」「発生した場合の適切な対応(事実確認、事後対応等)」に対する「強制力」が生
 じ、防止措置を行わなければ、コンプライアンスの問題が生じる(措置義務違反=行政の働き
 かけの対象に)こととなり、損害賠償責任が生じる場合もあります。
・組織(施設)に必要な「組織力のアップ」や「人材の流出を防ぐ」ためにも、是非「ハラスメ
 ント防止規定」を策定し、就業規則にも掲載することを確認します。
・特に、職場の縦の関係を意識(人格無視の発言等)し、私たちの役割と責任を踏まえ相手の立場に
 「思い」を働かせることが重要(「自分がかつて言われてきたから」、「自分は言われても平
 気」は通用しないと考えるべき)と意識するべきでしょう。
◆「職場におけるハラスメント対策シンポジウム」基調講演(2022/12/07) (時間40分)↓
従業員が辞めない!明るくイキイキ働ける職場へ ↓
https://www.youtube.com/watch?v=EupVFKbeWuY
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□管理者(施設長)のマネジメント力を確認する
・管理者(施設長)の役割と責任については、業務分担表に記されている通り、その施設を維持発展さ
 せるための全般的な管理業務(利用者・職員・運営・財務の収支・行政管理等)を果たすことにあり
 ます。また、それぞれの職員等の役割遂行を見守り、育成し、「理念・基本方針」や「施設のある
 べき姿」へと方向付けることが役割になります。組織的に同じ方向に向かっているかどうかを
 チェックするのが管理者の役割です。この責任が果たされているかどうかによって施設長のマネジ
 メント力の在り方は決まります。
・この中で、特に上記のような変化のある複雑な社会への取り組み、すなわち経営戦略をどのように
 組織的に打ち立て、行動し、評価し、新しい変化に対応していくかは、「リスクマネジメント手法」
 や「OJTの在り方」に力点(PDCAサイクル)を持つとともに、「変化する社会」に対応できるような
 安全な組織づくりを目標としていかねばなりません。
・人材(財)マネジメントには、「管理」だけでなく「経営」「マネジメント」の視点も含まれています。
 経営戦略の実現に向け、「組織活性化の実現」のために、戦略的な人材配置や職員一人ひとりの能力
 の最大化を図ることで、人材を有効活用していく仕組みを是非立ち上げ、組織として確認過程を文章
 化(マニュアル化)して常に共有していくことを期待します。
◆稲盛和夫のOFFICIAL SITE(経営の原点→従業員をやる気にさせる7つのカギ)↓
https://www.kyocera.co.jp/inamori/management/

(執筆:秋田県 村上 耕治 No.1730)

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2) 時事/用語解説
 「新年にあたり「福祉施設士」として考えること」

 あけましておめでとうございます。
 新型コロナウイルス感染症の流行が続くなか、経済不況への心配や、インフルエンザ流行が重なり、
年始の人の動きも気になります。
 全社協発行の『月刊福祉』1月号特集は、「社会保障の行方−『全世代型社会保障』を真に実現する
ために」です。その福祉新聞予告記事に「『全世代型』という言葉が使われながらも、それが社会保障
の充実ではなく、切り下げの文脈で使われる展開も見られるからだ。実現のために何が求められるのか、
本号が福祉関係者の共通認識を深めることの一助となれば幸いである(12月6日号)。」と書かれてい
ます。
 新年にあたり、この国の豊かな幸せを感じる国づくり、希望ある未来づくりのために、「福祉施設士」
として以下のことを考え合いたい。

 ○社会保障改革の土台は政治と行政の信頼回復が重要で、ここからの出発が求められるのではないか。
 ○わが「福祉施設士会」は幅広い世代と各分野からの会員を持つ会として、現場実践と理論を持つ専門
  職総合団体として、もっと政策提言をすべきではないか。
 ○障害者権利条約(2014年批准)のNothing about us without usはコロナ禍で守られてきただろうか。
  入所型施設では特に4年間も面会、外来、交流がまさに鎖国状態で、利用者、家族、現場職員の意見
  は聞かれることなく行政等からの通達や指示で行われ、それに対する間接的対応がなされてこなかっ
  たとは言えないか。ある重症心身障害児施設では、児童と職員を家族宅へ派遣したり、オンライン
  で施設内の子どもたちと交流を計ったりした例もある。
 ○大型入所施設の小規模化、地域化と合わせて、その専門機能を低下させない対応が必要ではないか。
 ○厳しい行財政改革の推進をすすめ、高齢者の負担で出産や子育てを増進するなどの世代間のやりとり
  ではない税からの対応が必要ではないか。デンマークの行財政改革が参考となる。

(執筆:新潟県 大澤澄男(No.1030))

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3) 会員リレーコラム
 「冬の風物詩」

  高知県 藤田 祐伸さん(No.4936)

 当事業所、就労継続支援B型事業所ウィール社は年賀状印刷を行っています。年賀状のシーズンは、
かつてはかき入れ時でしたが、近年のSNSの流行、若者の年賀状離れと高齢者の年賀状じまいが増え、
減少の一途となっています。また、コンビニ等でも手軽に注文ができるなど、減少しているのにパイ
の取り合いも激しく、数年前からは半減となっています。当事業所としても、従来のひな型だけでな
く写真の取り込み、加工や宛名入力等、あの手この手を試みていますが、なかなか増えてはくれません。
 幼い頃は年賀状が待ち遠しく、元旦の玄関先にバイクの音がすれば、急いで取りに行った思い出が
蘇ってきます。また、この歳になれば、久しく会えていない方からの近況報告などもあり、やっぱり貰
うと嬉しいものです。古き良き日本の冬の風物詩として残していきたいものです。
 皆さんは年賀状を出されていますか?

→次回は 埼玉県 大野 操さん(No.3489)の予定です。

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4) 事務局よりお知らせ
  日本福祉施設士会主催の下記研修会の参加申込を受付中です。「開催要項」は本会ホームページ
  よりダウンロードができます。令和4年度に本会研修未受講の方は、ぜひご参加ください。
  
 ○令和4年度施設長実学講座(第5回)「施設におけるリスクマネジメントの実践」(オンライン研修)
  内 容:講義と事例、グループワークにより、施設長・管理者として必要なリスクマネジメントを
  学びます。
  開催日:令和5年1月30日(月)
  ※令和5月1月23日(月)〆切

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┏次回は2月1日発行予定
発 行:全国社会福祉協議会
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