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配信日:2022/11/01
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.79
日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.79
2022.11.1
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★ 『福祉QC』全国発表大会に参加しましょう
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もくじ
1) 今月のチェックリスト
 :人と繋がる大切さ
2) 時事/用語解説
 :全世代型社会保障構築会議の年内報告発表前に
3) 会員リレーコラム
 :夏休み
4) 事務局よりお知らせ
 :イベント「社会福祉HERO'S TOKYO2022」登壇者募集

*本号本文は約4,430文字です。

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1) 今月のチェックリスト
 「人と繋がる大切さ」

□多数回・短時間に努める
□ファシリテーター力を身につける
□繋がる・伝える・繋げる

【解説】
 コロナ禍において、研修や打ち合わせなど、対面での交流が減少していませんか?その
代替としてSNSやWEBミーティングなど、交流の機会が大幅に変わってきました。
 「対面じゃないと伝わらない」「慣れていないから難しい」との声も聞こえつつありま
すが、時代に置いていかれることなく、時代にマッチしていかなければなりません。
 WEBミーティングの最大のメリットは、遠方の研修参加や会議に費やす費用と時間が
削減されることだけではなく、交流する機会が格段に増えることです。例えば年に数回・
2時間程度の交流しか出来なかったところが、毎月ないし隔月・1時間のミーティングだ
と繋がり方も大幅にアップし、対面交流の時の親近感・安心感が得られると思います。
 便利なツールであるが故に、運用を上手く使わなければなりません。そのためにもポイ
ントを押さえたいと思います。

□多数回・短時間に努める
 会議となると参加者の予定調整が上手くかみ合わないことが多くありませんか?全員参
加が基本的な考え方ですが、多数回開催をルールとしておけば、「〇月〇日第〇週〇曜日
〇時」と固定開催にして、不参加の場合は会議録で確認してもらい、不明な点や提案事項
は次回に発表してもらいます。私自身が取り組んでいる会議でも、全員参加できない会も
ありますが、運用に支障はきたしていません。「忙しいのはお互い様」と共有しておくこ
とが大事だと思います。
 会議時間は長くて1時間で終了します。先述したように、参加者の都合を重視し、「結
論が出ない・用意した項目の時間が無い、それでも次回があるさ」という考え方で取り組
むべきと思います。ただし、検討課題の重要度を考えた議題構成に注意しましょう。

□ファシリテーター力を身につける
 対面の場合は発言者の雰囲気やちょっとした仕草などを察することが出来ますが、WE
B会議においての重要な役割はファシリテーターの力量にかかっています。参加者の意見
を促し取りまとめる能力が必要であることは言うまでもありませんが、いかに参加しやす
い雰囲気を作れるかが最優先と思います。
 参加者の心得として全員がファシリテーター研修を受講すべきと考えます。それは、参
画意識を高めるために、相手の立場を理解することが大切だと思います。また、いざとい
う時のピンチヒッターにも一役買えるし、自法人内での研修や会議等に大いに役立つと思
われます。特に次世代の役職者候補の職員には、現時点で受講させ、育成しておく必要が
あると思います。

□繋がる・伝える・繋げる
 名刺交換をする機会も減少し、人脈づくりが希薄になっていませんか?WEB研修や会
議に参加した際、本題ばかり話し合って世間話をすることが難しいと思います。しかしな
がら交流の場には変わりはないので、折角のチャンスと捉え積極的に発言しなければなり
ません。とは言え限られた時間もあるので、チャット機能で個人的にメッセージのやり取
りを行うのも全然アリだと思います。
 私自身の話ですが、研修会参加時の講師と繋がりを持ちたいと考えていた時、講師と同
じ出身地の参加者へ、勇気をふり絞りチャット機能で挨拶方々、講師との架け橋をお願い
したところ、快く取り次いでいただき、後日には講師と面談した事があります。さらに、
その講師の方は私に合いそうな方を紹介していただくなど、対面ではないにも関わらず、
人と繋がりを持てる体験がありました。
 対面交流が生むメリットと、WEB交流で生むメリットのハイブリッドで人脈を広げて
みてはいかがでしょうか。今度は私が新たな人へ紹介し人と人を繋げたいと思います。

(執筆:長崎県 志賀常盤(No.4894))

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2) 時事/用語解説
 「全世代型社会保障構築会議の年内報告発表前に」

 政府の全世代型社会保障構築会議(第6回)が9月7日に開かれ、年内に報告書をまとめ、
工程表も発表するとされた。「こども大綱」も来年秋までに策定するとのこと。こどもの
意見も直接聞くフォーラムも開く方針とされているが、「児童の権利に関する条約」の
「子どもを外して決めないで」がパブリックコメントなどの形式的なものに終わらないよ
うに望みたい。
 「中間整理(概要)」に沿って若干の整理をしながら考え合ってみたい。

(1)全世代型社会保障の構築に向けて
 〈課題と目指すべき方向〉では、「成長と分配の好循環」から入っているが、より根本の、
「政治と行政の信頼回復からが社会保障改革の土台としての大前提」として入るべきところ
であろう。加えて「主権在民、民主主義、少数意見も尊重すること、大切なことは直接国民
に聞く」ことを求めたい。

(2)男女が希望どおり働ける社会づくり・子育て支援
 「仕事と子育ての両立」、「妊娠・出産・子育ての両立」では、多様な両立支援等の利用の
環境整備の国民的議論への進展や支援の強化に期待する。

(3)勤労者皆保険の実現・女性就労の制約となっている制度の見直し
 「働き方に対して『中立』的な社会保障制度の構築」、「勤労者皆保険の実現に向けての
取り組み」、「被用者保険の適用拡大、企業規模の撤廃、非適用業種の見直し」は、制度ス
タート時は税収増加となり運用が楽になるが、将来を担う人たちの負担増にならないような
国の関与が前提となろう。

(4)家庭における介護の負担軽減
 高齢者世帯、単身世帯の増加、認知症700万人越えなどの介護の重度重複化や長期化など。
仕事との両立、介護人材の不足、圏域ごとや地域全体のニーズの整備、家庭内介護のしわよ
せとなりやすいヤングケアラー対策などが求められる。

(5)「地域共生社会」づくり
 孤独・孤立や生活困窮者が安心できる「地域共生社会」づくりと、「住まい」確保、生活
の維持の検討が求められる。
 ソーシャルワーカーによる相談支援、他機関連帯、基礎的人間理解を共通に持ち、その上
での各専門分野の力を発揮する連帯が求められている。地域課題の解決のために住民同士の
助け合いの「互助」の強化のために「公助」の公的支援を減らすことであってはならない。
現役世代から参加できる助け合いのボランティアのシニア活動も必要となってくるが、勤労
現役層の減少のなかでの取り組みは大変で民間福祉団体のみで担うことには限界があり、公
的支援体制も必要となってくる。
 「住まい」の確保と暮らしやすい環境整備も求められ、「高齢者の持ち家比率」の高さだ
けに依存してはいけない。介護状態に沿った改善が求められる。

(6)医療・介護・福祉サービス
 「高齢化の進展とサービス提供体制の人材不足」では、地域医療構想の推進、地域医療連
携推進法人の活用、地域包括ケアシステムの整備と充実化、都道府県のガバナンス強化が求
められる。
 「かかりつけ医機能の整備、機能分化と連携の一層の重視の改革」では、かかりつけ医の
制度は妥協の産物で、「家庭医制度」の確立を進めるべきだと思う。
 データ活用、IT化はプライバシー確保のシステムが求められている。サービスの質向上、
人材配置の効率化、働き方改革も求められる。
 次回の「報告書」の発表を待ちたいが、なにぶんにも、わが国の国民生活に直結した国の
対策と対応はいつも遅れている。国民が自分の未来に描いている生活の予想を変更せざるを
えないような社会保障が「改革」として登場してくるのをあたりまえの行政だとしてはなら
ないのではないか。年金は削られ、保険料、税金、利用料が増加するのは将来の生活を実現
しにくいものにしてしまう。
 わが日本福祉施設士会も「福祉施設士から福祉サービス提供管理者」の会への脱皮が求め
られていないだろうか。

(執筆:新潟県 大澤澄男(No.1030))

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3) 会員リレーコラム
 「夏休み」
  千葉県 中根慶太さん(No.5537)

 夏休み1日預かりとなる放課後等デイサービス事業は、夏休みを迎える前から、余暇支援と
して位置付けている行事計画等を職員会議で話し合うのが通例で、コロナ禍でも楽しめる行事
を考えています。
 その中でも特に人気があるのは、「プール」です。海外製の大きなプールを購入し、こども
であればゆうに5、6人は遊べるプールに、こどもたちは大はしゃぎ。水鉄砲を取り合って喧嘩
になったり、お友達を突飛ばしてしまったりと職員達は大慌て。暑さなんて関係なく遊ぶこど
もたちと、水をかけられビショビショになりながら、こども達を見守る職員を見ていると、コ
ロナやウクライナの事など吹き飛ぶような平和な光景が目の前に広がっていて、ホッとした気
持ちになっている自分がいることに気づきました。
 自分で着替えることや体を拭くことが苦手なこども達、全て職員が支援しながらのプールで
すが、真夏の太陽の中であの笑顔を見ていたら、来年も頑張ろうという気持ちにさせてくれま
した。

→次回は 高知県 甲藤真敬さん(No.5409)の予定です。

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4) 事務局よりお知らせ
 :イベント「社会福祉HERO'S TOKYO2022」登壇者募集
 全国経営協では、大学生等の若者を主なターゲットとし、福祉の仕事の魅力・価値や社会福祉
法人の実践等を広く発信するため、これまで4回にわたり、イベント「社会福祉HERO’S TOKYO」
を企画し、開催してきました。今年度は、5回目となる「社会福祉HERO’S TOKYO 2022」を
2023年2月28日(火)に開催いたします!(会場:大手町三井ホール、集合/オンラインによる
ハイブリット開催を予定)
 そこで、「社会福祉の魅力を伝えたい」、「福祉の現場をよくしたい」、「法人・施設や実践
する取組のアピールをしたい」などといった思いや日々の実践をプレゼンしていただく登壇者を
募集します!
 社会福祉法人の皆さまにおかれては、ぜひご応募くださいますようお願いいたします!
(締切は11月21日(月)まで)
 なお、応募詳細、選考スケジュール、エントリーシート様式等につきましては、イベント2022
登壇者募集ページ(下記リンク先)等をご確認ください。

 イベント2022登壇者募集ページ(WEBサイト「ひとりひとりが社会福祉HERO’S」)
 http://www.shafuku-heros.com/news/shafuku-heros2022-01/

 イベント2022「エントリーシート」(Word)はこちらから!
 https://bit.ly/3M8KVJd

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