日本福祉施設士会【DSWI】メールマガジン No.76
2022.8.1
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★ 2022年の夏を楽しみましょう
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もくじ
1) 今月のチェックリスト
:コロナ禍での障害児施設の取り組み
2) 時事/用語解説
:この国の未来のために「学校運営協議会」に関心をもち、支援しよう
3) 会員リレーコラム
:一生懸命
*本号本文は約2,810文字です。
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1) 今月のチェックリスト
「コロナ禍での障害児施設の取り組み」
□「マニュアル表」をつくり感染対策
□「体調管理チェックシート」による体温チェック
□密をさけるさまざまな工夫
【解説】
当施設は1才児〜未就学児(単独・親子通園の児童発達支援事業)と小学生〜高校生
(放課後等デイサービス)を合わせて20名定員の施設です。特に児童発達支援部署に
おいては利用者のマスクの着用は皆無に近いため、コロナを持ち込まない・広めないを
合言葉にして、「マニュアル表」を基に新型コロナウイルス感染症対策を徹底しています。
利用者・職員全員が同じ形式の「体調管理チェックシート」を活用し、送迎時には乗車
する前に利用者の体温をチェックしています。車両のすべての窓は換気のため10cm開け、
もしもの時のために対応マニュアルを各車両に乗せています。
おもちゃの消毒はおもちゃ箱型の除菌ボックス等を活用し、手すりなどの消毒や定時の
換気は、専属でおこなってくださる職員(透析を受けており、体力面から4時間勤務)が
います。
いよいよ夏休みです。大きなプールでの水遊びは中止にしました。代わりに、65cm×75
cmの桶をひとり1台マイプールとして使用しています。15台並ぶときもあります。午前は
児童発達支援の子どもたち、午後は放課後等デイサービスの子どもたちと時間を区切って
水遊びをしています。昼食後のリラックスタイムでは、密を避けるためひとり1つテントを
用意し、好きな本やおもちゃを中に入れて自分だけの空間を作り満足顔です。寝そべって
いるお子さんもいます。この時間だけはもめることもなく平和な40分です。また、私たちに
とってもほっとする時間でもあります。
調理実習では内容を考慮して一人ひとりが取り組めるようにし、課外活動では密にならな
い場所と時間帯を考えています。また年内行事も中止の選択は取らずに、コロナ禍「だから」
できないではなく、コロナ禍「でも」実行できる方法を見つけて継続することが福祉サービ
スの満足(笑顔)につながっていくと思って取り組んでいます。
(執筆:栃木県 辻元るみ子(No.5693))
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2) 時事/用語解説
:この国の未来のために「学校運営協議会」に関心をもち、支援しよう
「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正法(2004(平成16)年)の第47条
の5により、地域とともにある学校づくりを進めるために、必要な支援を協議する場として、
「学校運営協議会」を置く努力義務が定められています。委員は地域住民、保護者、地域学校
協働活動推進員、教育委員会が必要と認める者で、学校を取り巻く課題に適切に対応するため
に地域住民等との連携・協働体制を構築し、協力を得ることを目的としています。合議制で、
身分は特別職の地方公務員となります。対象となる学校は公立の幼稚園、小学校、中学校、高
等学校、特別支援学校で、その成果は「コミュニティ・スクールの実態と成果に関する調査報
告書」などで発表されています。
従来までは各校には「学校評議員会」がありました。これが「学校運営協議会」となったこと
から筆者の住む市でも1小学校と特別支援学校で試行されています。2023(令和5)年4月から
該当する全ての学校で導入を決めて学校と地域が今まで以上に力を合わせ、学校づくり、地域
づくりを進める体制を作ることにしています。その設置校は「コミュニティ・スクール」と呼
ばれます。新潟県は現在、全県50%程度の導入で、全国的にもまだまだこれからの導入が期待
されているようで、我が「施設福祉士会」や「経営協」などが特に関心をもち、支援・協働を
心がけていくことが大切ではないかと思っています。
宮武剛氏は『福祉新聞』の「論説」で「地域づくりの原点を学べ」と題して、わが国の学制
の公布150年のなかで、いま構築途上の「地域包括ケア体制」、地域ぐるみの支え合い「共生
社会」への足掛かりとしても、小学校区は「近隣」、中学校区は「地域」として、学校の重要
性を指摘しています。
政府は「こどもまんなか社会」で共生社会をさらに進めるとしていますが、社会の現状は集
合住宅から表札が消え、さらに新築の個別住宅も表札を出すところが減少しているような状況
をみても逆方向に進んでいるとの不安を強く感じます。
デンマークの国民学校、高等学校では教師、親、生徒などの関係者が対等の立場で話し合っ
て決める民主主義実践の場として「学校理事会」が存在しています。公私を問わず自主運営が
行われており、学校の最高決定機関として学校の運営方針を決めています。校長は参加します
が、投票権はありません。児童・生徒の理事参加があり、高学年の生徒会の委員が選ばれてい
ます。このような方法に少し近づいてきたのかなとの印象を持ちました。
わが会の「地域貢献」、「共生社会実現への行動」として考えてみてはどうかと思います。
(執筆:新潟県 大澤 澄男(No.1030))
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3) 会員リレーコラム
:東京都 中川 千弥 さん(No.3768)
一生懸命
6月22日(水)に日本福祉施設士会主催の第26回「福祉QC」入門講座がオンラインで開催さ
れ、私は日本福祉施設士会「福祉QC」推進委員として参加しました。
WEB上で、初めて「福祉QC」に触れる方にその素晴らしさを伝えるにはどうあるべきかを
推進委員会で協議し、ZOOMのブレークアウトルームを利用してグループワークを行うこと
としました。意見交換のテーマは「コロナ禍で分かった施設の問題点」としました。
私は7番目のグループを担当、始めに自己紹介、次にグループ名を話し合いで決めました。7番
目のグループ名はハッピーセブン・七転び八起きはいかがですかと投げかけた所「入門講座もコ
ロナ禍の仕事も、一生懸命に取り組んでいくから『一生懸命』というグループ名がいいと思いま
す。」と意思のある素晴らしい意見、全員一致でグループ名が決定しました。その後もはっきり
とした意見が交わされ、「福祉QC」活動のテーマがまとまりました。
真摯に考え、取り組み、参加してくれた皆様の様子は正に『一生懸命』。心に響く言葉となり
ました。
→次回は 東京都 阿部 幸恵 さん(No.4715)の予定です。
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