◇◆ Ａステーションマガジン (Vol.273) ◇◆
こんばんは。
お疲れさまです。
自己暗示法の創始者 エミール・クーエ（1857-1926）は
薬剤師をしていたときに消費期限の切れた薬でも治癒していく人たちを見て
「治るという思いにこそ効果がある」と氣づきました。
これは今日では「プラシーボ効果」として知られていますが、
クーエが活躍した100年前のその時代にはまだ発見されていません。
クーエはそのことに氣づき、自分で自分に暗示をいれることで
治療する方法を患者に導入していきました。
その方法は
毎日数十回、
「日々、あらゆる面で、私はますますよくなっていく」
と唱えるだけ。
これでさまざまなケースが改善されたといいます。
実際、私のクライアントさんのなかでも
この言葉を唱えてもらって成果をだされたケースがありました。
この言葉は洗練されていて、具体的ではなく曖昧な表現なのもポイントです。
クーエはこんな法則を述べています。
「努力逆転の法則」とも呼ばれているのですが
法則１．意思と想像力が争えば想像力が勝つ
法則２．想像力は意思の力の二乗に比例する
法則３．意思と想像力が一致すればその力は和ではなく積となる
法則４．想像力は誘導が可能である
頑張れば頑張るほど、その努力とは反対の結果になる。
そういう経験は誰しもあるかと思います。
上の法則３のとおりでいくと、
意思とイメージが一致していれば、それは掛け算で加速します。
逆に一致していないと、
法則１と法則２に従えば、イメージのほうが勝り、
また、その力は意思の力の２乗となるので、
意思の力ではまず勝てません。
ただ、法則４のとおり、
想像力は誘導が可能であるとしています。
普段、多くの人は自分が内側でどんなイメージをしているか
意識していませんが、そこに意識を向け、
それを変えることは可能です。
クーエの時代にことのことがわかっていたかどうかはわかりませんが、
まず、脳は「〜しないように」という否定形を理解しません。
「パンダを想像しないでください」
といえばパンダを一旦、浮かべざるをえないように。
いつもイライラしている人が
「イライラしたくない」
「イライラしないように」
「なんでイライラしてしまうのだろう？」
と強く思えば思うほど
イライラをイメージすることに成功してしまいます。
言葉は神経に影響を与えます。
実際発する言葉もそうですが、
内側で使っている言葉を変えていくことも大切です。
上の例でいくと
「穏やかでいよう」「平常心でいよう」とかに変えるのも良いですし、
あと「もし〜としたら（AS IFフレーム）」という型を使うのも効果的です。
「もし穏やかでいられたらどんな感じだろう？」とか。
その質問はイメージを引き出します。
また、それに続けて
そのイメージは
「色で言ったら何色のイメージだろう？赤？水色？グリーン？」
「その感覚はどの辺で感じる？額のあたり？お腹の下あたり？頭の後ろあたり？」
「温度でいったら、熱い、ぬるい、冷たい？」
（実際にアイスノンなどを頭にあててイライラするのは難しかったりします。）
「エネルギーの方向は下から上？上から下？直線的？回転している？」
「音はキーッとかカ行？すうーっとかサ行？またはパピプペポとかにしてみると？」
「テンポは早い？ゆっくり？」
など、
内側の五感でイメージしたものに対して、
その五感の質（ＮＬＰではサブモダリティと呼びます）はどんなものか、
それをチェックし、
それどのように調整したらいいのか？
クーエも言うようにイメージは誘導することが可能です。
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